入退院調整コンセンサスブック




入退院調整ルール策定・運用事業について

日南・串間医療圏における入退院調整コンセンサスブックについて

 日南・串間二次医療圏域(日南市・串間市。以下「日南・串間医療圏」という。)は高齢化が進んでいる地域であり、医療と介護の連携推進は重要な課題となっています。
 ここでいう「コンセンサスブック」は、要介護状態の患者さんが、病院に入院し自宅等へ退院するにあたり、医療と介護が連携し、入院から退院後の生活および療養を支えるため、病院とケアマネージャー(以下「ケアマネ」という)が確実に情報共有を図るためのルールをまとめたものです。
 宮崎県医療介護連携調整実証事業に基づき、日南・串間医療圏の12病院と2市の地域包括支援センター及び事業所、施設のケアマネ等、約100名と地域アドバイザー 木佐貫 篤先生(県立日南病院 医療連携科部長)で合計9回の協議(グループワーク)を重ねて出来上がりました。
 日南・串間医療圏の医療と介護を必要とする住民が、最期まで自分らしく暮らし続けるための地域包括ケアシステム構築の一環として、この「入退院調整コンセンサスブック」を参考として活用してください。





コンセンサスブックのねらい

 病院とケアマネの情報共有が十分でなかったため、病院から自宅などに帰る患者さんや家族が困ったという事例があります。
 平成27年6月に実施した、日南市・串間市のケアマネの皆さんを対象としたアンケートでは、入院時におけるケアマネから病院へ書面による情報提供がなかった割合は58.0%(事業所・包括ケアマネから病院の場合86.4% 施設ケアマネから病院の場合16.4%)、退院時における病院からケアマネへの情報提供がなかった割合は30.8%(病院から事業所・包括ケアマネの場合37.5% 病院から施設ケアマネの場合 0.0%)であることがわかりました。
 これをふまえて、本ブックは、入退院における病院とケアマネの情報共有をスムーズにし、円滑な在宅等への移行を図ることを目的としています。





コンセンサスルールとは

 要介護状態の患者さんが入院する際に、ケアマネが病院へ確実に在宅時の状況や介護保険サービスの利用等を伝え、病院がケアマネへ入院時点での情報を伝えるため、また患者さんが自宅等へ退院する準備をする際に、病院からケアマネに確実に引き継ぐための情報共有のルールのことです。
 「コンセンサスルール」は病院とケアマネの情報共有のための目標、「取組みたいこと」は「コンセンサスルール」を実現するために、こんなことを病院とケアマネが取り組めたらいいという例示です。
 お互いの立場を尊重して、そのときの状況によって取り組める場合、取り組めない場合があることを理解しましょう。





コンセンサスブック・様式集




入退院調整ルール運用後の検証について

 「入退院調整コンセンサスブック」の効果を検証し、よりよい「入退院調整コンセンサスブック」に育てていくために、平成28年10月にケアマネへのアンケート調査、「入退院調整コンセンサスブック」の運用に係る病院、ケアマネへの意見照会を行いました。
 運用後半年の効果を検証したところ、入院時にケアマネから病院への書面による情報提供があった割合は77.2%(35.2ポイント増)、退院時に病院からケアマネへの情報提供の割合は87%(17.8ポイント増)という結果になっており(平成28年9月の1か月間の調査)、「入退院調整コンセンサスブック」の運用によりケアマネと病院間の情報提供の割合が増えていることが分かりました。
 また、「在宅生活へ円滑に繋がった事例」や「スムーズな退院後の支援へ繋がった事例」など運用による多くの好事例がみられ、介護が必要な人が安心して在宅療養ができる環境づくりの一助となっています。
 今後も引き続き、アンケート調査や協議する場を設けるなどをし、効果を検証する予定です。